眠る獅子にとらわれて
涼やかな風が通り抜ける。少し肌寒いくらいの外気も、室内の、しかもベッドの中にいれば気にならなかった。明るい天井を見つめたまま、監督生は小さな身体を強ばらせていた。 ここはオンボロ寮の自室ではない。サバナクロー寮の、寮長…
涼やかな風が通り抜ける。少し肌寒いくらいの外気も、室内の、しかもベッドの中にいれば気にならなかった。明るい天井を見つめたまま、監督生は小さな身体を強ばらせていた。 ここはオンボロ寮の自室ではない。サバナクロー寮の、寮長…
「そういえば、アズール先輩の告白にはちょっと驚きました」 監督生が笑顔で言い放った言葉に、視線が一箇所に集まる。「は、僕が?」 何を言っているのか分からない、と言いたげにアズールは綺麗な顔を嫌そうに歪める。その隣に立つ長…
魔法の使えないただの人間。異例の監督生。飛び抜けて美しい容姿や、高貴な生まれをしているわけでもない。本当に、ごく平凡なひとだ。 けれどそのまっすぐな眼差しは、射貫くような力強さを持っていて。何をするか分からない不穏さ、…