イドアズ前提フロアズ・夜話2(途中まで)
夜にふと目が覚めたら、部屋に一人だった。同じ部屋の反対側にあるベッドはもぬけの空だ。スマホで時刻を確認すれば、日付が変わって少し経った位だった。明日は休みとはいえ、ジェイドがこんな時間に部屋にいないなんて。寝る支度をし…
夜にふと目が覚めたら、部屋に一人だった。同じ部屋の反対側にあるベッドはもぬけの空だ。スマホで時刻を確認すれば、日付が変わって少し経った位だった。明日は休みとはいえ、ジェイドがこんな時間に部屋にいないなんて。寝る支度をし…
深夜、アズールの部屋。ジェイドは扉をノックして、入りますよと声をかける。だが返事を待たずに中に入った。 モストロ・ラウンジの閉店後、シャワーを済ませて寝間着に着替えた状態で今ここにいる。ジェイドは普段人前にでる時はきっ…
今日はラッキーだ。 監督生は内心でガッツポーズをする。モストロ・ラウンジでのアルバイト、その休憩時間。ジェイドが作ったまかないのシーフードピラフを食べながら、ちらりと目の前の人物を盗み見る。 自分と向き合う形で座ってい…
机の上には積まれた参考書、それからノート。さらさらと、ノートの上をペンが滑る動きにあわせ、インクが整った文字を残していく。 文字が一ページを埋めたところで、彼は手を止めて紅茶に口をつけた。良質な茶葉から淹れた紅茶は香り…
寮の部屋で二人だけ。更に言うならベッドの上で。仰向けに寝転がる俺の横には、縮こまって座っている草食動物。そわそわと落ち着かない様子で、膝の上に乗せた手を握りしめている。 自分の立場がよく分かってるじゃねぇか。内心でほく…
モストロ・ラウンジの閉店後。VIPルームで売り上げの計算をしていたアズールは、小さく唸った。「おや、売り上げが思わしくなかったのですか? 客入りは良いように思いましたが」「数値は良いですよ。いつも以上に」 稼げたという…