睦言

 熱のこもった部屋に響く、甘く高い声。もう何度目かわからない夜。二人きりで愛を交わすこの時間は、この身を得られてよかったと、強く感じる。 シーツに広がる長い髪、涙に濡れた瞳。絡めていた指を一度離して、汗で張り付いた前髪を